狂気の妹フランドール・スカーレット。ある夜ヤツに紅魔館へ拉致られた私こと封獣ぬえは、古明地こいしと共に怪しい研究に付き合わされている。フランはどういうわけか、自分の「友達」を作ることに熱意を捧げていた。あるときは魔法の森の人形遣いと技術交換、あるときはミクロの世界で大騒ぎ、そして――。
二〇一七年に頒布したコピー誌「森の三魔女自我を語る」「こいここ失踪事件」に加え、書き下ろしの表題作「紅魔館連続殺菌事件」を収録。一八〇ページまるまる妹様の狂気《マッド》に振り回され続ける短編集です。
※以下の設定は本作におけるオリジナルであり、全てが原作に一致するものではありません
ご存知、悪魔の妹。
なぜか「友達」作りにこだわり、ぬえとこいしを巻き込んで地下の実験室で研究に勤しんでいる。
紅魔館の魔法使いに師事して知識は豊富だが、ヒステリー持ちで時おり手段が目的を破壊するのが珠に疵な狂気《マッド》の妹君。
ご存知、平安の大妖怪。
命蓮寺の勤行をサボって外をうろついてたときにたまたまフランに拉致られ、以来ずっと助手の扱いに。
モノを正体不明にする使い魔を無数に操るが、使い所が難しくフランとこいしからはよくヘタレ呼ばわりされている。
ご存知、古明地姉妹の自由なほう。
気配を消すどころか存在すら忘れ去られる無意識の怪物。ふらりと現れてはその場を引っ掻き回してまた消える、ジョーカー的存在。
しかし気まぐれに持ってくる「地霊殿の黄金」は、常に資金難にあえぐフランの研究の貴重な財源である。
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